東海道を歩く(東海道五十三次) / きっかけ


きっかけ其の1:小学生の時
 私が小学生の頃のことでした。題名は忘れてしまったのですが、ふと手にした本は弥次さん喜多さんの東海道中記でした(十返舎一九作の東海道中膝栗毛の小学生用に読みやすく訳されているものです)。
 その話の面白さに、幼かった私は瞬く間に惹かれ、何度も何度も読み返しました。中でも五右衛門風呂の箇所が未だに頭の中に残っており、自分が五右衛門風呂に出会ったときは大丈夫だと、一人得意になっていたものでした。が!一度も五右衛門風呂には出会えた試しなし・・。

 何はともあれ、この頃から東海道への憧れは始まっていたのです。


きっかけ其の2:中学3年生の時
管理人・たかが中学生の時に描いた絵を再現してみました(笑) それは美術の時間のことでした。
 先生が課題を出しました。「今回は、それぞれが何かの展覧会の開催を知らせるポスター(みたいなもの)をつくりなさい」と。
 私は、当時どう思っていたのが記憶にないのですが、こういうものを描きました。
 安藤広重東海道五十三次
 主催:弥次郎兵衛・喜多八
 乗車料金:大人1200円、小人600円
 会場:東海道本線車両内
 日時:2000年の1年間

とっ。
自分で言うのもなんですが、斬新なアイデアだと思いませんか?主催が故人で会場が車両内、そして日時が2000年って、この時の私は何を考えていたのでしょう?まぁ、小さい頃というのは、頭が柔軟ですから。
 と、まあ話は逸れましたが、この時の絵画により東海道への憧れはさらに高まったものと思われます。
ちなみに、題材にした絵は「原」です。何故かというと一番簡単そうな絵だったから・・ハハハ。

(2002.09.07追記)というわけで、記憶を頼りにこの絵を再現して作ってみました


きっかけ其の3:万歩計
 時は流れて、いつしか私も高校、大学、そして職に就き、仕事に追われる日々が続いていました。

 仕事の関係で、なかなか休みを取ることが出来なくて、私は運動不足を感じていました。
 そんなある日、ふと目に止まったものがありました。それは、「東海道五十三次バージョン」の万歩計でした。この万歩計は、今までのどのくらい歩いたかという総計を見ることが出来るのです。しかも、それを東海道に当てはめて!時間が取れないのならこれで東海道を歩いてみるか・・と同時に、カロリー等も見てみて、健康管理にも役立つのではないか・・との一石二鳥の考えが頭をよぎり、すぐ購入しました。

 さっそく次の日、私のベルトには万歩計が装着されていました。その日、家に帰ってきてみてみるともうすぐ品川でした。「おおっ・・・ようやくスタートしたぞ〜」と、これから距離が増えてくることでワクワクしっぱなしでした。
 その次の日、私は同じようにベルトに付けて家を出ました。ところが、この日は電車に一本乗り遅れてしまいました。このままだと乗り継ぎの電車に乗り損ねてしまう・・・そう判断した私は、乗り換える駅で走りました。
プシュー・・・
「ほぉ・・・乗れて良かった・・・ん?・・・ん?うぎゃーーーっ!ま、万歩計がぁ〜・・・」
どうやら走っている途中で落としてしまったらしいのです。とりあえず警察に届けてみましたが、冷たくあしらわれ、結局私の手元には戻らずじまいでした・・・。

 この時、既に東海道を実際に歩こうと決心したのかも知れません。時に、2000年のことでした。

きっかけ其の4:歩くこと
 しかし、なんだかんだ言って東海道と一言で言っても、実際には500キロ近い距離を徒歩で行こうというのですから、気軽に「ちょっと京都まで」なんて言えるわけはありません。
 私自身が、もともと歩くことが好きだったということがまず第一だと思います。小さい頃から登山をしていたことももちろん関係あると思いますが。少しくらいの距離なら、「電車やバス・車を使わずに歩いちゃおう」と思うところが、常人と異なるらしいです。
 車で移動するのは簡単です。しかし、歩いて移動するということは、大変であるかもしれませんが、車の移動(旅)で得られない、たくさんの出会いや発見があると思っています。

補足
 歩こうと思った時、ちょうど東海道が出来て400周年ということ、そして多くの場所でイベントが行われようとしていることを全く知りませんでした。ですから、こうした世の中の動きに対して、当初は正直言って少しショックを受けました。人と同じ考えを持ってしまったことに。
しかし、よく考えてみると別に迷惑を被るわけじゃなく、逆にプラスになることが多々あるわけで、だったらそれらを大いに活用して、大いに触れ合おう、と思い直しました。
 今では、あちこちのイベントなどに出会えることを楽しみにしています。
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2001.2.24現在
2002.9.07追記


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